建設業に長く残っている困りごとに、「言った・言わない」があります。現場での口頭指示、施主との打ち合わせ、元請けからの変更依頼。あとから食い違いが出て、どちらの負担でやり直すかでもめる。
以前は「メモを取らないのが悪い」と考えていました。
メモが取れる状況ではない
しかし実際の現場を思い浮かべると、手は汚れていて、手袋をしていて、雨が降っていて、相手は歩きながら話し、自分も次の段取りを考えています。
この状況で正確なメモを取れというほうに無理があります。真面目さや記憶力の問題ではなく、メモを取る余裕がない場所で人に記録させようとしている、やり方の問題でした。
人を変えるより、やらなくていい形にする
そこで当社では、「メモを取らせる」のではなく「勝手に記録が残る」形にできないかを検討しています。打ち合わせを録音して、文字に起こして残す形です。
道具を入れても、人は変わりません。変わるのは、その人がやらなくてよくなることです。手間を根性で埋めるのをやめて、仕組みのほうを直す。当社が現場の道具を見直しているのは、そういう考え方からです。
